23歳、OL
西暦3002年―。わたしは今、約千年前のスイカやパスモなどが統一され、たった一種類のカードで日本国中の、どんな乗り物にも乗れる世界で暮らしてる。
もちろん、現金は、まったくないの。みんな、このICカードでショッピングも楽しんでる。身分証明書や運転免許証にもなるし、これで住民票も取れるのよ。
おもしろいことに、この時代は、快適さと資源節約との観点から、下半身の下着は男女を問わず、Tバックしか使われてないの。しかも、男女均等法の徹底により性差別はできなくて、女性も男性も同じものを身に着けることになったの。
さて、わたしは旅行代理店に勤務してる22歳のOLで、電子マネーで何でもできる快適な生活を送ってる。わたし、平日に二日、休日があるの。火曜日と水曜日よ。
先週の火曜日、わたし、デパートに行ってサマーセーターやTシャツを買いに行ったんだけど、ついでにインナーも買っていこうと思って売り場に行ってみたの。だけど、どのコーナーに行けば女物の下着が買えるのか一瞬よくわからなくなって、近くにいた女店員に聞いてみたの。そしたら「まあ!下の方は共通です。あなたはどこの国から来たんですか。日本では、男女共通Tバックしか販売されてないんですよ」と言って、彼女、わたしの方を見て呆れた顔をしたの。
またしても、わたしはミスをしてしまった。アンズちゃんを呼べば、また嫌な顔をされるわ。わたし、まだ昔(2007年)の感覚が残ってたのね。
でも、結局、アンズちゃんを呼んでしまった。だって、聞いてみたくなったんだもん。
「こんにちは、春奈さん。3002年の生活は快適かしら?」
「ええ、すごく。それでね、アンズちゃんは、どんなTバックを着けてるの?」
「いきなり何よ。いやあね」
「見せてよ」
「嫌よ。だいたい、わたし、そんなの着けてないわ」
「どうして?」
「わたしは時代を超えて生きてるんだから、みんなと違うわ」
「へええ・・・。じゃあ、どんな下着を着けてるの?超時代Tバック?」
「まあ、Hね!」
そう言って、アンズちゃんは赤くなって、怒って行ってしまった。
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